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NY株、初の4万ドル台 利下げ期待、終値は反落


NY株、初の4万ドル台 利下げ期待、終値は反落 ニューヨーク証券取引所=16日
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 【ニューヨーク共同=隈本友祐】16日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、取引時間中に一時史上初めてとなる4万ドルの大台を突破した。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ開始への期待が高まり、米景気の先行きを楽観視した買いが進んだ。取引終盤にかけて利益確定の売りが優勢となり、終値は3日ぶりに反落して前日比38・62ドル安の3万9869・38ドルだった。
 前日に発表された4月の米消費者物価指数の前年同月と比べた上昇率が3カ月ぶりに縮小し、インフレ鈍化が示されたと受け止められた。物価高を抑えながら景気後退を避けられる経済のソフトランディング(軟着陸)への期待から上げ幅は一時140ドルを超え、4万0051・05ドルまで上昇した。
 ダウ平均が4万ドルを超えたことについて、バイデン米大統領は「米経済への自信の表れだ」とX(旧ツイッター)にコメントを出した。
 ダウ平均は新型コロナウイルス禍で2020年3月に急落したあと、FRBの金融緩和を受けて回復し、同年11月に3万ドルを突破した。22年以降はFRBがインフレ抑制のために金融引き締めに転じたことから停滞したが、米企業業績の堅調さや人工知能(AI)ブームを追い風に上昇基調となった。
 ハイテク株主体のナスダック総合指数は4営業日ぶりに反落し、44・07ポイント安の1万6698・32。取引時間中には過去最高値を付ける場面もあった。
 個別銘柄では、通信機器のシスコシステムズや建設機械のキャタピラーが売られた。小売りのウォルマートは上昇した。