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NY株終値4万ドル突破 史上初、景気先行き楽観


NY株終値4万ドル突破 史上初、景気先行き楽観 NYダウ平均株価の推移
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ニューヨーク共同】17日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は反発し、前日比134・21ドル高の4万0003・59ドルと初めて4万ドルの大台に乗せて取引を終えた。高金利政策を続けている米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利下げを開始するとの見方から、米経済の先行きを楽観視した買い注文が優勢となった。
 生成人工知能(AI)ブームを象徴する半導体のエヌビディアの決算発表が22日に控えており、業績次第ではさらなる株高となる可能性もある。
 米国のインフレ鈍化を示す経済指標を受けて、17日にはFRBが9月にも利下げに踏み切るとの観測が再び高まった。物価高を抑えながら景気後退を避けられる経済のソフトランディング(軟着陸)への期待が広がり、投資家がリスク回避姿勢を和らげた。
 好調な企業業績も投資家心理を支えており、ダウ平均の5月に入ってからの上げ幅は2000ドルを超えた。
 ダウ平均は2017年1月に初めて2万ドルを突破。その後、新型コロナウイルス禍で落ち込んだものの、FRBの金融緩和を受けて回復し、20年11月に3万ドルを超えた。22年以降はFRBがインフレ抑制のため金融引き締めに転じて伸び悩んだが、AIブームなどを追い風に再び上昇基調となった。
 17日のハイテク株主体のナスダック総合指数は12・35ポイント安の1万6685・97。
 次はAI用半導体を手がけて急成長しているエヌビディアの決算発表が焦点だ。ダウ平均の採用銘柄ではないものの、今後の米経済の行方を左右する可能性があり、市場の注目が集まっている。