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スマートシティ 東京86位で急落 スイス・経営開発研


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 スイスの国際経営開発研究所(IMD)がこのほど発表した「2024年スマートシティーランキング」で、東京は前年から順位を大きく下げ、世界86位と低迷した。デジタル化の遅れが響き、コロナ禍前の19年から5年間で順位が急落した。
 対象は世界の主要142都市。インフラの充実度を示す「構造」とデジタル化などの「技術」の両面から各都市を格付けし、順位を付けた。24年の首位はスイスのチューリヒ。2位はノルウェーのオスロ、3位はオーストラリアのキャンベラと続いた。トップ3の順位は前年と同じだった。
 東京は前年から14ランク低下。19年の46位からの落ち込みが際立つ。生活水準が同等の都市と比べると、「構造」、「技術」の両面で、格付けは5段階の最低ランクとされた。
 具体的な項目別では、インフラ関連の治安や衛生、医療サービス、公共輸送などは高評価だった。しかし、行政手続きや役所情報の入手、投票といった点で電子化への評価が極めて低く、全体の順位を押し下げた。
 日本国内のデジタル化の遅れが鮮明になったコロナ禍を経ても、東京では依然として対応が進んでいない実態が示された。大阪は前年よりも順位を三つ上げたが、デジタル化への評価は低く、世界95位にとどまった。 (NNA=共同)