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安全運転「デジタル証明書」 トヨタ、サブスクで実験


安全運転「デジタル証明書」 トヨタ、サブスクで実験 KINTO(キント)の実験イメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車系で車のサブスクリプション(定額利用)事業を手がけるKINTO(キント)が、安全運転ができている人に他人へ譲渡不能なデジタル証明書を発行する実験を始めることが21日、分かった。
 書き換えができない「非代替性トークン(NFT)」の技術で「安全」のお墨付きを与え、ドライバーを的確に評価する仕組みを整備することを目指す。自動車業界では初の取り組みとみられる。期間は6月1日~11月30日で、ドライバーの同意が前提。トヨタが車の通信機能を用いて収集しているハンドルやアクセル、ブレーキなどの操作記録を分析し、優秀と認めた人のスマートフォンにアプリで表示できるNFTの証明書を送る。まずは「プリウス」や「ヤリス」などのキント専用グレードに乗る人を対象に実験し、将来はサブスク利用者以外にも広げたい考え。証明書保有者に限定サービスを提供したり、料金を割り引いたりする特典も検討する。運転の新たな指標となれば、危険運転を減らせる可能性もある。
 NFTはブロックチェーンという暗号技術で保護され、改ざんができない。アートが高値で取引されたことで注目を集め、その他の分野でも活用が広がってきた。