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運送業取引 下請法対象 公取委 「買いたたき」取り締まり


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 荷主がトラックなどの運送事業者に支払う運賃を不当に低く設定する「買いたたき」を取り締まるため、公正取引委員会が下請法を改正する方針であることが22日、分かった。荷主と運送事業者の取引は現在では下請法の対象ではなく、法改正により運送事業者が人件費の増加分を取引価格に転嫁しやすくする狙い。
 政府は6月ごろに策定する「骨太方針」に盛り込み、来年の通常国会での改正を目指す。業種を問わず、交渉を行わずに価格を据え置く行為が、実質的な買いたたきに該当すると条文に明記することも検討する。
 物流現場では、運転手の人手不足で混乱や停滞が生じる「2024年問題」が懸念されている。政府は価格転嫁を推進することで、運転手の賃上げや担い手確保を後押しする考えだ。 
 下請法を巡っては、上下関係を意識させるとして名称の変更も検討されている。