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アビガン、ダニ感染症薬に 厚労部会了承 塩野義ワクチンも


アビガン、ダニ感染症薬に 厚労部会了承 塩野義ワクチンも アビガンの錠剤(ロイター=共同)
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 厚生労働省の専門部会は24日、富士フイルム富山化学(東京)が開発した新型インフルエンザ薬「アビガン」を、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」にも使えるようにすることを了承した。近く厚労省が正式に承認する。SFTS治療薬は世界初。
 塩野義製薬(大阪市)が開発した新型コロナウイルスの従来株に対応するワクチン「コブゴーズ」と、仏製薬大手サノフィが開発した腸チフスワクチンの製造販売の承認も了承した。腸チフスワクチンとしては国内初。
 アビガンは2014年に承認された。SFTSに対する臨床試験(治験)では、致死率の低下が確認された。
 ウイルスの増殖を抑える効果があるが、胎児に奇形を引き起こす恐れがある。SFTSの治療薬として使う際は、原則として患者の発生が確認された後に医療機関に納入し、研修を受けた医師が処方するなど、管理を徹底する。