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JTB、売り上げ1兆円 3月期決算 インバウンド需要戻る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 旅行大手JTBが24日発表した2024年3月期連結決算は売上高が前期比10・5%増の1兆809億円となり、4年ぶりに1兆円台を回復した。新型コロナウイルス感染症の5類移行により、国内旅行やインバウンド(訪日客)需要が戻った。
 一方、純利益は38・9%減の183億円だった。コロナ関連で自治体などから受託していた事業が減ったことが響いた。
 訪日旅行事業は前年の約3・4倍と大幅に増えた。これに対し、日本人の海外旅行はコロナ禍前の20年3月期の4割程度にとどまった。
 東京都内で記者会見した山北栄二郎社長は「落ち込んだ需要がようやく戻ってきた。海外旅行でも一定の利益が出せた」と話した。海外旅行の完全回復は26年3月期になるとの見通しを示し、「(プロモーションなどで)復活を加速させていきたい」と強調した。
 JTBの売上高は20年3月期に1兆2885億円だった。21年3月期にコロナ禍を受け3721億円と急減し、大台割れが続いていた。
 25年3月期の連結売上高は7・5%増の1兆1620億円を見込んだ。純利益予想は開示していない。