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続くトラブル 日航厳重注意 国交省、再発防止策提出求め


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 安全運航に関わるトラブルが相次いでいるとして、国土交通省は27日、日航を厳重注意し、再発防止策の提出を求めた。日航の鳥取三津子社長を国交省に呼び、直接伝えた。鳥取社長は「強く責任を感じている。私がリーダーシップを持って信頼回復に向かってまい進していくことを約束する」と述べた。
 日航は今月、福岡空港で許可がないまま滑走路手前の停止線を越えたり、羽田空港の駐機場で日航機同士が接触したりする事案があった。昨年11月以降、米国の空港でも停止線越えや滑走路の誤進入があったほか、機長が到着地で飲酒が原因で現地警察に注意を受けた影響で欠航便が出た。
 同省の平岡成哲航空局長は、1月に羽田空港で起きた日航機と海上保安庁機の衝突事故を受け、航空業界が一丸となって安全確保に取り組んでいる中でトラブルが続いていると指摘。「航空輸送の安全への社会的な信頼に大きく影響を及ぼしかねない」と述べ、6月11日までに再発防止策を提出するように求めた。
 鳥取社長は「これまでに考えていたこと以外にも要因が潜んでいることも考えられる。しっかりと原因を分析して対策したい」と話した。
 国交省は、24日に航空法に基づき羽田空港内にある日航の事務所に臨時の監査に入り、27日にも実施した。