2023年の折り畳み傘の輸入額が前年比59・6%増の158億円となり、比較可能な1988年以降で最高を記録したことが大阪税関の調べで分かった。軽量化に加え、遮熱や撥水(はっすい)といった機能性の向上で人気を集め、需要が縮小する長傘に迫る。猛暑日の増加を背景に、熱中症対策の面でも持ち運びに便利な折り畳み傘が選ばれているようだ。
大阪税関が5月、貿易統計のデータに業界関係者の分析を交えた折り畳み傘に関するリポートを公表した。輸入量は49・1%増の2240万本。9割を中国産が占め、カンボジア産が続いた。港別では大阪港の812万本が最多だった。大阪は衣類や雑貨を取り扱う会社が多く、傘の輸入も多くなるという。
輸入量は新型コロナウイルス禍で外出する機会が減った時期を除き、近年はおおむね2千万本程度で推移する。高性能化や原材料高で単価が上昇したことで、輸入額を押し上げた。
一方、長傘は落ち込みが鮮明だ。輸入量は15年に1億本を超えたが23年は5688万本に減った。23年の輸入額は187億円。特にコンビニなどで手軽に買えるビニール傘が落ち込んでいるという。
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折り畳み傘、輸入額最高 23年158億円 背景に猛暑日増、軽量化
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琉球新報朝刊
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