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認証不正 トヨタ社長謝罪 株主総会、会長は再任


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車は18日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開いた。車の量産に必要な型式指定の認証不正を3日公表しており、佐藤恒治社長は「お客さまと株主に心配と迷惑をかけ、心よりおわび申し上げます」と謝罪した。豊田章男会長の取締役再任案については、米議決権行使助言会社2社が相次ぐ不正の責任を問う形で反対を推奨していた中で可決した。
 総会には昨年より882人多い4656人が参加し、注目度の高さをうかがわせた。株主の質問に応じた豊田氏は、自身が相談役に徹し、決断や執行は若い世代に任せる現体制が「『院政』と言われるなら、喜んで院政をしたい」と述べた。
 不正公表後、初の発言の場となった佐藤氏は「正しいプロセスを踏まずに車を量産してしまった」と反省。高機能化で認証手続きが複雑になる中、多面的取り組みで不正を減らすと強調した。
 株主12人から質問があり、1時間51分で終了した。不正に関して企業統治不全を問う声や、豊田氏が「道楽」としてモータースポーツに時間を使いすぎているとの指摘も出た。豊田氏は「道楽とは、道を楽しむと書く」とかわした上で「グループの責任者として正しいものづくりや変革をリードする」と強調した。