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海銀、減収増益 4~6月期 営業経費を削減 沖縄


海銀、減収増益 4~6月期 営業経費を削減 沖縄 沖縄海邦銀行
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 沖縄海邦銀行(新城一史頭取)が9日に発表した2024年4~6月期連結決算は、売上高に当たる経常収益が前年同期比2・9%減の32億7700万円、経常利益が同1・6%増の8億9400万円の減収増益だった。純利益は同9・0%増の6億8900万円。役務取引等収益や株式売却益が減少したものの、物件費削減などにより営業経費を削減し、増益を確保した。

 単体の経常収益は同3・0%減の32億7400万円。経常利益は同1・3%増の9億300万円、純利益は同8・6%増の6億9700万円だった。貸出金は事業性貸出金が増加した一方で、住宅ローンや地方公共団体向け融資が前年同期を下回り、全体では微減だった。

 本業のもうけを示すコア業務純益は25・4%増の6億800万円。システムソフトウエアの減価償却が終了したことが経費削減につながり、収益を向上させた。人件費も退職者などの自然減で減少したが、7月に実施した10%超の賃上げで、年間を通しては2~3億円の増加を見通している。

 減益を見込む通期予想は据え置いた。同行の高良彦行総合企画部長は日銀の追加利上げへの対応について「貸出金利の引き上げも検討している。金利が上がるから設備投資はしないといったマインドにならないよう、前向きな資金調達に銀行はいつでも融資できるという姿勢は継続したい」と説明した。 (当間詩朗)