りゅうぎん総合研究所は10月30日、9月の県内景気動向を発表し、「緩やかに拡大している」と13カ月連続で判断した。消費、建設は「回復の動きが強まる」との判断を据え置いた一方、観光は「拡大の動きが強まっている」と1年ぶりに判断を上方修正した。全体の先行きは底堅い消費マインドと観光需要にけん引され、次回に上方修正する可能性があるとした。
【消費】百貨店売上高は前年同月比4.6%増と15カ月連続で前年を上回った。北海道物産展など人気の高い催事による集客や免税売り上げの増加で好調に推移した。県のバス利用無料実証があった水曜、日曜の来店客も増加した。スーパー売上高は既存店、全店ベース共に28カ月連続で前年を上回った。
【建設】公共工事請負金額は前年同月比55.1%減と2カ月連続で前年を下回った。主要建設会社の受注額は2カ月連続で前年を下回り、セメントや生コン、鋼材や木材の売上高も前年を下回った。先行きは手持ち工事額は引き続き高い水準で推移していることから、回復の動きが強まるとみている。
【観光】入域観光客は34カ月連続で前年を上回った。拡大の動きは続くとみている。9月の入域観光客はコロナ前の2019年9月と比較して国内客が7.5%増、外国客を併せた全体でも2.7%増と初めて19年同月を上回り、景況判断も上方修正した。
(島袋良太)