教職員の働き方改革に対する理解を求めて、西原中学校がこのほど、保護者と地域住民向けの説明会を校内で開いた。同校は本年度、時間割の一部を削減して下校時間を早め、教員が教材研究などに時間を割けるよう取り組んでいるが、就業時間内に仕事を終えられず業務の見直しを続けている。平良真也校長は「働き方改革は教師が楽をするためのものではない。教員が疲弊せず、子どもと楽しく過ごせる環境づくりのために必要だ」と説明した。
同校では今年4月以降、授業前に確保されていた朝読書の時間(10~20分間)を廃止し、全体の授業時間を繰り上げた。生徒の下校時間は早くなったが、読書時間を復活させてほしいという声や、時間割の変更によって全体集会の開催時間が日中の暑い時間になってしまったことなどの新たな課題もあり、修正を重ねてきた。平良校長は「今後も状況に応じて、弾力的に変更していく。教員が意識を変えて、本当に必要な業務だけに絞る覚悟が必要だ」と話し、保護者への理解を求めた。
保護者で、参加した50代の女性は「息子が部活動をしていて、土日も顧問が見てくれている。休日出勤なのだろうと、申し訳ない。自分にできることを考えて、行動に移したい」と話した。別の50代の女性は「まずは多くの保護者が、先生たちの現状を知らなきゃいけないと思う。改善できそうなものをピックアップして、できるものから協力したい」と話した。
(嘉数陽)