文部科学省は21日までに、生理痛や月経前症候群(PMS)で高校入試を欠席した場合、追試験の対象とするよう求める通知を年内に各都道府県教育委員会に出す方針を発表した。県教委は本紙の取材に「他の感染症などと同様に、病院の診断書があれば追試験を受験できる」と回答した。入試当日の診断書が、後日の追試験の申請で必要となる。
県教委担当者によると「生理痛の扱いについて特別に議論をした経緯はないが、病院を受診して体調不良が認められれば当然追検査の対象であると考えている」と答えた。
文科省は新型コロナウイルスの流行以降、新型コロナやインフルエンザを理由とした欠席は、追試験や調査書による選考を実施して生徒の受験機会を確保するよう求めている。追試験の受験資格などを定めた入試実施要項には生理痛への対応に関する記載がないため、各都道府県教委によって対応にばらつきが生じる可能性が指摘されている。県の高校入試実施要項「追検査」の規定には「インフルエンザなど学校保健安全法で出席停止の扱いが定められている感染症、急な入院等、やむを得ない事由により、学力検査の全部または一部を受けることができなかった者は、追検査を受検することができる」と記載している。
県内婦人科医によると、入試当日の訴えのみで生理痛、PMSと診断することはできず、普段から通院しているかかりつけ医の診断が必要だという。
(嘉数陽)