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「会おう」が犯罪に モバプリの知っ得[258]


「会おう」が犯罪に モバプリの知っ得[258]
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昨年7月に性犯罪に関する法律が変わり、わいせつ目的で嘘をついたり、お金をあげると約束をして16歳未満と会おうとしたりすると「面会要求罪」として処罰されるようになりました。法律が変わったのは、それだけ被害に遭(あ)う子どもたちがいて問題になったからです。SNSやオンラインゲームを通じて仲良くなった人を信じ、会いに行ったら、性暴力の被害を受けるなどの痛ましい事件がありました。7月に「面会要求罪」が適用されて以降、全国各地で逮捕者が相次いでいます。県内では、10月に初の逮捕者が出ています【※1】

SNSやゲームで知り合った人と共通の趣味や話題で盛り上がり、急激に仲良くなることがあるかもしれません。その時に相手を信じ、通っている学校や住んでいる地域をうっかり伝えたり、自分の悩みを打ち明けたりすることもあるでしょう。相手が悪意ある犯罪者の場合、信用して伝えた個人情報を基に脅迫(きょうはく)をしてくる事例もあります。これまで、学校などで「知らない人、怪しい人には気をつけましょう」と教えられてきたと思いますが、犯罪者はこれを逆手に取って「知っている人、信用できる人になろう」と近づいてきます。

慣れた手口の犯罪者は、こちらが断れないような状況をどんどん作り上げていき【※2】、気が付いた時には「もう逃げられない」と感じる状況になることがあります。そのためも、ニュースなどに細かく目を通して、どのような手口を使っているのか、頭の片隅に入れ続けることが必要となるでしょう。

~ 言葉の解説 ~

※1 県内では、10月に初の逮捕者が出ています … この事件の記事は下記の記事で読むことができます。

https://ryukyushimpo.jp/news/national/entry-2393971.html

※2 こちらが断れないような状況をどんどん作り上げていき … こうした手法はわいせつ行為や性暴力事件だけでなく、「闇バイト」と呼ばれるSNSで募集(ぼしゅう)される高額なアルバイト(実際は組織犯罪の共犯者の募集)などでもよく使われます。軽い気持ちで応募して、免許証や学生証などの写真を送ったら、それを基に脅迫されて逃げきれなくなり、結果的に逮捕されるという事件です。若い人がターゲットにされているので、併(あわ)せて闇バイトの手口もしっかりと見ていく必要があります。

モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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