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県内子どもの肥満、減少 スポーツ庁 運動習慣改善一因


県内子どもの肥満、減少 スポーツ庁 運動習慣改善一因 体力テストのイメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 高橋 夏帆

 スポーツ庁による全国の小学5年と中学2年を対象にした2023年度全国体力テストで、肥満傾向にある県内の児童生徒の割合が昨年度より減り改善したことが25日、分かった。22年度調査から最も減少幅が大きかったのは、小5男子(14.7%)で22年度に比べ3.8ポイント減った。小5女子は11.4%(22年度比1.9ポイント減)、中2男子は11.9%(同2.3ポイント減)、中2女子は8.8%(同0.7ポイント減)だった。

 県内の肥満傾向にある児童生徒の割合は、全国平均よりも高い値で推移しているが、小5男女と中2男子で全国平均との差が縮まるなど改善が見られた。22年度調査では、小5男女と中2男子の肥満傾向児の割合が、2008年度の調査開始以降最も高かった。

 県教育委員会の担当者は、昨年新型コロナウイルスが5類に移行して以降、体育の授業や休み時間の過ごし方で制限が緩和され「運動習慣に改善があったことが一因ではないか」と話した。

 また、50メートル走など実技8種目を点数化した体力の合計点は、県内の小5男女と中2男女ともに22年度調査よりも上がった。項目別では、小5が握力とソフトボール投げ、中2が立ち幅跳びで全国平均を上回ったが、20メートルシャトルランでの粘り強さや50メートル走の素早さや力強さでいずれも課題があった。

 県教委は、児童生徒が体育の授業や運動部活動以外でも運動に親しむことを目指す「一校一運動」や、家庭や地域と連携した日常的な運動習慣を推進したいとしている。

 (高橋夏帆)