【那覇】ITに関する基礎的知識を習得していることを証明する国家資格の「ITパスポート試験」(情報処理技術者試験)にこのほど、那覇市立小禄小学校6年生の金城兵之丞(へいのじょう)さんが合格した。金城さんが通う小禄のワクワクIT英数塾の幸地俊之塾長は「IT国家試験のための学習指導をして26年になるが小学生の合格は初めて。IT人材不足の中、社会貢献できる人材に育ってほしい」と合格を喜んだ。
金城さんは2人の兄が同試験に中・高校生の時に合格したことに影響を受け、ITに興味を持ったという。小2の秋ごろから同塾に通い、今年1月の試験に初めて挑んだ。合格できなかったが、猛勉強の末、翌2月に再チャレンジして見事、合格した。
金城さんは「人生で一番うれしい。同じ試験を受ける高校生と一緒に塾で勉強できたので全く諦める気持ちはなかった」と振り返った。兄よりも早く合格したいという思いで勉強に励んだという金城さん。今後の目標は「(国家資格の)基本情報技術者試験に中1で、(同)応用情報技術者試験に中2で合格すること」と話した。将来は「世界中のサイバー攻撃を止める『へいのじょうウォール』を作って国際関係を良くしていきたい」と夢を語った。
経済産業省は、高度情報化社会の中核的役割を果たすべき情報処理技術者の育成・確保の観点から同試験を実施している。
(中川廣江通信員)