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首里城破損瓦で環境整備 那覇西高がコンクール最優秀


首里城破損瓦で環境整備 那覇西高がコンクール最優秀 那覇西高校の仲吉健一校長(右)に首里城破損瓦活用コンクールの賞状を手渡す県の知念秀起課長
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 2019年の首里城火災で焼け残った瓦や石材を活用してもらおうと、県などが実施する事業の一環で開催された「首里城破損瓦・石材利活用コンクール」の最優秀賞受賞者表彰式が18日、那覇市の那覇西高校で開かれた。
 最優秀賞を受賞した那覇西高校は「首里城へ紡ぐ環境整備【那覇西LEGEND(レジェンド)】」というタイトルで、瓦を活用した校内の環境整備を実施。焼け残った瓦のうち5トン以上を活用し、一つ一つに「蘇れ首里城」など首里城再建への思いや、「大学合格」「全国制覇」といった生徒の目標を書き込み、校庭の一部に敷き詰めた。生徒や教職員だけでなく、火災当時の那覇市消防局の隊員らなども関わった。県首里城復興課の知念秀起課長は「多くの皆さんが首里城への思いを共有する取り組みとなっている点が高く評価された」と受賞理由を報告した。
 仲吉健一校長は「本年度は『那覇西レジェンド』を合言葉に学校経営をしてきた。県のレジェンドである首里城への思いも一致している」とし、「思いを一つに復興の応援ができたのではないか」と喜んだ。
 優秀賞には、糸満市立米須小学校、入賞には那覇市立真嘉比小学校の作品が選ばれた。県は今後のコンクール開催は未定としているが、瓦などの利活用事業は24年度も続けていく予定といい、県内の教育機関や企業・団体などへ多くの参加を呼びかけている。 (與那原采恵)