浦添市前田の浦添総合病院(伊志嶺朝成院長)で23日、高校生に医療専門職の仕事を紹介する「オープンホスピタル」が開かれた。同院の医療を支える各専門職が協力。医師や看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、管理栄養士など9職種が紹介された。約130人の高校生が参加し、医療を支える専門職を間近で見て、将来の夢や目標の参考にしていた。
生徒は9職種から関心のある3種類を40分ずつ体験した。看護師では血圧や心音、血中酸素濃度などの確認、点滴の打ち方などを体験した。医師体験は手術室エリアで実施され、手術前の衛生管理などの説明を受けた後、実際の器具を使い手術の模擬体験をした。
臨床工学技士は、人工呼吸器や人工心肺装置「ECMO(エクモ)」など生命維持管理装置の使用、管理に当たる専門職。同院では21人が在籍する。県内700人の心臓ペースメーカー利用者のデータが自動で届くなど最新技術や機器の説明があった。臨床工学技士の仲本由希子さん(38)は「機械いじりが好きで、この仕事に就いた。育児しながら働ける環境。患者とも関われるのが魅力だ」などと話した。
救急救命士では、心肺蘇生や気管挿管を体験した。伊良波美里さん(33)らは「関わった患者さんが社会復帰するときはうれしい。医師や看護師の近くで患者を診て、医療に携わっている実感が持てる」と説明した。
終了後は生徒たちが修了証書を受け取った。久米島高校2年の宮本まひるさんは「看護師を希望して参加したが、救急救命士が想像以上にかっこよかった。気道にチューブを入れる体験をして、人の体のすごさを感じた」と振り返った。具志川高校1年の東江健太さんは、医師、臨床工学技士、看護師を体験。「最新機器やドクターヘリなど医療が充実していると感じた。実際の現場を見て体験をして、さらに医療に興味が湧いた」と語った。
(岩崎みどり)