沖縄大学は2024年度後期に、全学科の学生が履修選択できる「沖縄の食文化」を新設した。授業は沖縄の伝統的な食文化の歴史や変遷について学び、健康につながる食文化の普及や継承について考えるもの。9月26日に第1回の講義があり、1~4年生157人が琉球料理の特色や現在の課題について学んだ。
健康長寿を支えた沖縄の食文化について、多くの学生に知ってもらおうと共通科目として開講した。管理栄養学科の共通科目の開講は初めて。
第1回の講義は同科の新島哲太郎学科長が担当し、琉球料理の特色や沖縄料理との違いなどを紹介した。
また、琉球王国が外交手段として客人を料理でもてなすため、中国や日本料理の影響を受けながら発展した「宮廷料理」や、知恵と工夫に医食同源の考え方を加えた「庶民料理」も説明した。新島学科長は「(琉球料理は)中国料理でもなく日本料理でもない一国の料理に匹敵するものだ」と述べた。
講義終了後、経法商学部3年の安里朋夏さん(21)は「昨年から沖縄の文化を学ぶ授業を受けている。地域別の食文化の違いも知りたい」と話した。
「沖縄の食文化」は今後、琉球料理伝承人や食材を扱うプロを講師に招いた講義もある。ゴーヤーチャンプルーのレシピの変化に触れた講義も予定する。