沖縄を舞台にダンスや音楽をテーマにした映画「ステップ(仮題)」(堤幸彦監督)の制作記者発表が12日、那覇市久茂地の沖縄アクターズスクールスタジオで開かれた。主演の仲間由紀恵、橘ケンチ(EXILE)、Soul(沖縄アクターズスクール)、又吉伶音(同)、伊波れいり(アソビシステム)と、堤監督、平一紘共同監督が登壇した。県内で今月3日にクランクインし、現在も撮影が続いている。全編沖縄ロケの撮影などを振り返った。
「ステップ(仮題)」は母親の朱音(あかね)(仲間)、妹の舞(又吉)と沖縄に3人で暮らす照屋踊(よう)(Soul)が、ダンスを通じて、家族やダンス仲間のリサ(伊波)や音楽プロデューサーのHIROKI(橘)などさまざまな人たちとの絆を通して成長していく物語。那覇市や宜野湾市、浦添市、沖縄市、うるま市など県内で撮影を行い、今月下旬にクランクアップを予定する。映画の公開は2025年予定。
堤監督と仲間は「トリック」以来、ドラマや映画でタッグを組み、20年以上の付き合いがある。堤監督は「最初に会った時から、笑いが作れる人だっていう直感があった」と振り返る。「(今回の作品では)仲間さんらしくないシーンもたくさんあったりするがそれも本当に、にこやかに演じていただくのは、この沖縄の空気感(があるからか)。僕自身が撮りながら感動している」と笑顔を見せた。
仲間は「沖縄の地で仕事をさせてもらうというありがたい気持ちでいっぱい。かわいい子どもたちのお母さん役になることができて、島の空気に助けられたと感じる」と話した。
プロデューサー役を演じる橘は「沖縄の子たちはスキルが高い。ガチガチに縛られてないような自由さを感じるのは、沖縄の風土のなせる技だろう。僕も年を重ねたのかすぐに感動して、すぐ泣ける」とSoul、又吉、伊波の3人に太鼓判を押した。
平共同監督は「今回の作品で一瞬だけ仕事を忘れてしまったぐらい幸せな瞬間があった。堤監督、仲間さんの『トリック』を見て育ったので、ご一緒できていることを楽しく思いながら、皆で作るものが本当に素晴らしいものになっているので、公開を楽しみにしてほしい思いでいっぱいだ」と話した。
(田中芳)