エーシーオー沖縄の新作舞台「チムガナサン~不思議の島の空のその先~」(扇田拓也脚本・演出)が9~14日、那覇市安里のひめゆりピースホールである。舞台は、少女のキミコがネコと共に小さな村に巻き起こる混乱に立ち向かう物語だ。でたらめで意味のない言葉「ジブリッシュ」を用いる。扇田は「想像力を膨らませて」と話した。
扇田がエーシーオー沖縄とタッグを組むのは、今回で3作目。これまでも「カフウムイ」などで、せりふにジブリッシュを用いてきた。「言葉の意味にとらわれない分、何を見せるか表現にこだわることができる」と意義を語る。「言葉が分からないのに、なぜか物語が分かるという新たな発見があるはずだ」と話した。
扇田は、沖縄戦など沖縄が歩んだ歴史が芝居を作る原動力になっているという。「誰かをいとおしく思う気持ちが戦争を沈静化させると、諦めたくない」。タイトルの「チムガナサン(いとおしい)」にもその思いを込めた。
主な出演者は、東谷英人、久我真希人、知花小百合、古謝渚、岸野健太、片平貴緑。
チケットは大人3千円、25歳以下が2千円、15歳以下が1500円など。開演は9、10日が午後2時と7時の2回。11、14日が午後2時。12、13日が午後1時。問い合わせはエーシーオー沖縄、電話098(943)1357。
(田吹遥子)