ローソン沖縄の那覇古波蔵三丁目店が1日から、24時間営業を取りやめて営業時間を午前6時~午前0時に短縮した。人手不足が主な理由で、加盟店オーナーから要望があった。県内では、空港や病院など営業時間が決まっている施設に入居している店舗以外で、初めての時短営業となる。小売業界の競争が激化し、人手不足が深刻化する中で、県内でもコンビニの時短営業が始まった。
那覇古波蔵三丁目店のオーナーは「深夜分の数万円の売り上げがなくなるので影響は出るかもしれないが、人手不足のことを考えて早めに判断した」と話した。新たに保存倉庫を店舗の外に設置し、商品の深夜配送に対応する。深夜勤務だった従業員は日中の出勤や、同店のオーナーが経営するほかの那覇市内2店舗へ振り分けるという。
ローソン沖縄によると、複数の店舗から時短営業の相談を受けているという。現時点で他に時短営業の実施が決まった店舗はない。担当者は「個別に店舗の要望と向き合って、最も望ましい形を模索していく」と述べた。今後は自動レジなど省人化店舗の導入も検討し、人手不足に対応する。
沖縄ファミリーマートは現時点で時短営業の具体的な要望はないが、導入について問い合わせはあるという。担当者は「店舗の実情も踏まえて柔軟な対応を検討する必要もある」と述べた。
セブン―イレブン沖縄には、時短営業の相談は寄せられていないという。県外では約200店舗で時短営業の実験を実施している。沖縄から要望が上がった場合は、店舗が立地する場所など営業状況を見ながら個別に対応を進める。
時短営業の動きを受けて本島中部のコンビニオーナーは「時短営業の動きが今後も広がるのではないか」と期待を寄せる。慢性的な人手不足に加え、消費税の引き上げに伴う業務負担も増えているという。「これをきっかけに時短営業が広がれば、人間らしい働き方ができるだろう」と話した。