「現在ミサイルの在庫がない」 米国防総省が沖縄配備計画を否定 米メディアは沖縄も言及


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 核搭載可能な中距離ミサイルを沖縄に配備する米国の計画が本紙報道で明らかになったことに関し、米国防総省は5日、琉球新報の取材に「現在、地上発射型の中距離ミサイルや核ミサイルの在庫がない。そのため、沖縄に配備する計画はない」と回答した。

 一方で、エスパー国防長官は8月の「中距離核戦力(INF)廃棄条約」の失効後、アジア太平洋地域への中距離ミサイルの将来的な配備に言及している。INF廃棄条約で30年以上にわたり規制されてきた地上配備の中・短距離ミサイル(射程500~5500キロ)の開発を進めながら、今後、配備先となる同盟国に協議を打診する可能性がある。配備先について「日本が最有力」として沖縄への配備の可能性に触れる米メディアもある。

 米国とロシアのINF廃棄条約が失効した8月2日の声明で米国防総省は、初期段階にある移動式の地上発射型巡航、弾道ミサイルの開発を全面的に進めることを表明。条約失効直後の8月に巡航ミサイルの発射実験に成功したとし、11月にも弾道ミサイルの発射実験を計画しているという。