【記者解説】「トートーメーあるから難しい」 否定的な意見がある中、夫婦別姓の意見書が可決されたわけとは…


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 「選択的夫婦別姓」制度の法制化を国に求める意見書がうるま市議会で賛成多数で可決したのは、市民が議員に対し粘り強く働き掛けたことが大きい。選択的夫婦別姓・全国陳情アクションにも所属する眞鶴さやかさん=同市=らは今年5~7月、市議会の全6会派と勉強会を開催した。用いた資料は30ページに及ぶ。当初は「トートーメーがあるから難しい」と否定的な考えを述べる議員もいたという。

 妻が姓を変えるのが当然という風潮も根強く残るが、眞鶴さんらの「価値観が多様化する社会の中でどちらかが姓を変えないと結婚できないのはおかしい」という疑問と行動が議員らを動かし、県内初の意見書可決につながった。

 結婚を機に姓を変える人の9割以上が女性だ。改姓による不利益は女性が被る場合が多い。何かに強制されることなく、未来を選び取る権利は性別関係なく誰もが持つ。女性の社会進出やグローバル化の進展、人権意識の向上などで、環境は大きく変わってきた。今回の可決をきっかけに、他の市町村議会でも議論が活発化しそうだ。
(砂川博範)