副作用がビジネス生む 3氏「幸せな社会」考える


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パネルディスカッションで意見を交わす(左から)渡邉さやか氏、大室悦賀氏、佐野景子氏、占部まり氏

 「誰ひとり取り残さない経済・社会・個人としてのあり方 これからの幸せな社会について考える」をテーマに掲げたパネルディスカッションには、京都市ソーシャルイノベーション研究所長の大室悦賀氏、国際協力機構(JICA)沖縄センター所長の佐野景子氏、内科医の占部まり氏が登壇。SDGs達成に向けた企業の在り方や、地域支援の手法などを話し合った。

 大室氏は経済活動を進めると副作用が生み出されることに触れて「副作用があるから新たなビジネスが誕生して経済を回している。SDGsの狙いはそういう部分にもつながっているはずだ」と強調した。

 占部氏は「会社が利益をもたらすのは当然のことだが、その先にあるインパクトが重要だ。ゴールを設定して高い目標を立てると、たとえ失敗しても一時的な軌道修正だと視点を変えることができる」と述べた。

 佐野氏は、JICA理事長を務めた緒方貞子氏が現場主義を掲げていたことを紹介した。JICAの海外事務所にも多くの人員が配置されたことで「今まで見えなかったことを発見できたし、現地の人が気付かなかった良さを見つけることもできた」と振り返った。