人頭税廃止の歴史を本に 演歌歌手が出版


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著書『夢の扉』について語るうえち雄大さん(右)、古波蔵和夫さん=北谷町のちゃたんニライセンター

 【北谷】演歌歌手のうえち雄大さんがこのほど、著書『宮古島人頭税物語第2弾 夢の扉 中村十作と駆ける南海の若き5人衆アララガマ魂』(新星出版)を発刊した。2004年に出版した「中村十作と駆ける」に続き、宮古島人頭税の撤廃に尽くした中村十作を取り上げた。

 序章「アララガマ魂」をはじめ、人頭税廃止運動に関するエピソードをまとめた「宮古島人頭税物語」、全国のネオン街を渡り歩く自身の“托鉢(たくはつ)演歌”を振り返った「托鉢演歌道 旅日記」など全3章で構成している。宮古総合実業高校での講演録「雄大の夢扉」も掲載した。下地敏彦宮古島市長、村山秀幸上越市長も発刊を祝う文章を寄せた。

 うえちさんは「人頭税問題を全国に知らせるため、これからも命を懸けて取り組みたい」と語った。発刊に協力した古波蔵和夫沖縄宮古郷友連合会顧問も「歴史と精神を風化させないためにも、多くの人に愛読してほしい」と話した。

 書籍は3241円(税別)。県内の主な書店で購入できる。問い合わせは雄大プロモーション(電話)098(875)2131。