プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは16日、沖縄市体育館で名古屋ダイヤモンドドルフィンズと今季第4戦を行い、83―73で勝利した。後半最大16点差を付けられたが、堅守を武器に速攻へとつなげて逆転勝ちを収めた。通算成績は2勝2敗。次節は19、20の両日に同体育館で秋田ノーザンハピネッツと対戦する。(観客3259人)
14得点、10アシスト―。創造性に富んだプレーで“ファンタジスタ”の異名を持つ並里成が2部門で2桁を記録する「ダブルダブル」の活躍で、最大16点差のビハインドをはね返す大逆転劇を演出した。
きっかけをつくったのは、新旧主将の田代直希と岸本隆一。3Qに名古屋が3点弾8本を沈め、勢いに乗る。しかし4Qで田代と岸本が高い位置からプレッシャーをかけてターンオーバーを誘発。このクオーターは一転、相手の3点弾をゼロに抑える堅守の「スイッチ」を入れた。「守備から激しくやる」と役割を淡々と語る岸本。4Qで3スチールを奪った田代は「攻撃的な守備ができた」と胸を張った。
この流れを攻撃につなげたのが並里だ。「速い展開から中に切り込むのが自分の仕事」と速攻を連発。シュートを決めながら4Qだけで6アシストを記録。「並里タイム」(佐々宜央HC)でコートを支配した。
「試合前日にアドレナリンが出過ぎて寝れない日もある」という並里。不眠症ぎみで開幕から精彩を欠いたが、病院も受診し万全の体調で迎えた試合だった。「迷惑をかけたので、体調も気を付けたい」と自省。その上で「今年のチームはバランスがいい。一人一人のいい所を合わせれば、価値も大きくなる」とチーム力の向上を誓った。
(長嶺真輝)