アスティーダ4連勝 Tリーグ2位に浮上 ダブルスで勢い 昨季王者破る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
琉球アスティーダ―KM東京 第1マッチ ダブルス フォアハンドで攻める琉球アスティーダの李平(右)とペアの陳建安=20日、宜野湾市立体育館(新里圭蔵撮影)

 卓球Tリーグの琉球アスティーダは20日、宜野湾市立体育館で昨季王者の木下マイスター東京と第6戦を行い、3―1で勝利した。ホーム2連勝。開幕から4勝2敗で勝ち点を13とし、リーグ2位に浮上した。第1マッチダブルスは、李平(リ・ピン)・陳建安(チェン・ジエンアン)が水谷隼・大島祐哉に2―1で競り勝った。勢いのまま第2マッチシングルスで吉村真晴が3―2で侯英超との激闘を制した。第3マッチシングルスはチュ・セヒョク(朱世赫)が水谷に1―3で敗れた。第4マッチシングルスは陳が3―1で宇田幸矢に勝利した。(入場者数971人)

 昨季はダブルスで負けが続いた琉球だが、今季はダブルスの勝利がチーム4連勝の原動力になっている。

 19日の岡山戦で息の合ったプレーを見せた陳建安・李平がこの試合でも存在感を発揮した。第2戦で琉球が敗北を喫した水谷隼・大島祐哉に息も詰まる激闘の末2―1で競り勝った。

 第1ゲームは李が細かいプレーでつなぎ、陳がドライブで攻める展開で11―9で奪った。第2ゲームは相手の動きに硬さが取れ始めて9―11で取られた。最終ゲームは李と陳が強烈なフォアドライブを連続で放ち9―8にした。「大事な場面で迷いはなかった」と李。最後は3球目でフォアドライブを放ち11―9で競り勝ち、お互いを向き合ってガッツポーズした。

 追い上げられる場面もあったが、合宿で練習を積み重ねてきたこともあり2人に「焦りはなかった」。頻繁にコミュニケーションを取り「戦術や技術、相手チームの分析を確認した」と息の合ったダブルスで勝利をつかんだ。

 陳は昨季「ダブルスの重要性に気づかず連敗して自信を失った」というが今季は「平常心」で臨めている。33歳の李は全盛期の頃の技術を取り戻しつつあり「勝って自信がついている。この調子でファイナルを目指したい」と闘志を燃やしている。
 (古川峻)

◆吉村熱闘 雄たけび 強豪倒しチームに流れ

琉球アスティーダ―KM東京 第2マッチシングルスで勝利し、雄たけびをあげる琉球アスティーダの吉村真晴

 第2マッチシングルスは吉村真晴がTリーグマッチ勝利数ランキング2位のカットマン侯英超と当たった。ダブルスで勝利をつかんだ後の試合で、吉村は「自分が勝てばチームが勝つ」と流れを決定づける一戦だった。

 競り合って最終第5ゲームを迎えた。「自分にできることだけをやろう」と相手のカットを打ち急がず、狙える球を決める姿勢だった。9―9の場面は「真晴コール」を背に集中していた。フォアで攻め立てて10点目を奪う。最後はラリーで相手のアウトを奪い、11―9で勝利。背後のファンを振り向いて両手を突き上げ「やったぞ」とほえた。

 「勝てるチャンスでしっかり勝ちを収めた。チーム一丸となってその先の優勝を目指したい」とさわやかな笑顔で答えた。

◆好調キープを

 張一博監督(アスティーダ)の話 リーグ2位になったが、まだ始まったばかり。順位は気にしていない。ダブルスが大事で、いろいろなパターンを考えている。一試合一試合に集中して好調子をキープできるようなチームの雰囲気とオーダーを作っていきたい。


第6戦

▽男子
琉球(13) 3―1 東京(12)