八重農高、初陣飾れず 秋季九州高校野球 打線好調も得点遠く


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 高校野球の秋季九州大会第2日は20日、佐賀県で行われ、県秋季準優勝の八重山農林が1回戦で福岡1位の福岡第一と対戦し、1―8の七回コールドで敗れた。序盤には連打も生まれ、好機を引き寄せた八重山農林だったが、ミスが続き得点につなげられなかった。このほか、大分商(大分2位)が大崎(長崎1位)に延長十回の末、4―3で勝利した。2014年以来、6年ぶりの春の選抜を目指す沖縄尚学は21日午前10時から、明豊とベスト4をかけて対戦する。大会成績は選抜出場の選考資料となる。

3回八重山農林1死一、三塁、左中間方向への犠飛で1点を返した八重山農林4番の砂川将吾=20日、佐賀市立野球場(外間崇撮影)

 初の九州大会出場で勢いに乗る八重山農林だったが、もう1点が遠かった。変化球が得意な相手投手対策が奏功し、打線は22打数8安打を記録した。だが、走塁や中継ミスの失策が続き得点にはつながらなかった。新里和久監督は「打撃は良かったが得点につなげられなかった。監督の采配ミス。負けたことでまた一つ成長できた」と声を落とした。

 一回初球から1番・久貝悠斗が甘く入った直球を捉えて左中間への三塁打。追い風も味方した。「よっしゃ、いける」と思ったのもつかの間、2打者目に出た待てのサインを、スクイズと間違えて挟殺された。先制点につながる場面だっただけに、久貝は「焦ってしまった。あそこでチームの空気が変えられたかもしれないのに」と肩を落とす。

 だが粘る八重山農林。三回一死、三走の久貝が4番・砂川将吾の犠飛で生還し一点を返す。続く四回は二死から死球や単打で走者をためて一、二塁の好機。2番・大浜圭人が中前打を放ったが、二走の宮良太海のスタートが遅れた。相手中堅手からの送球により本塁で刺され、惜しくも追加点がこぼれ落ちた。

 打撃が良かっただけに、大浜主将は「勝てない相手ではなかった」と険しい表情を浮かべる。「今の打撃、守備では勝てない。送球、走塁も改善したい」と反省点を上げ、夏の選抜大会へ向け闘志を燃やした。
 (上江洲真梨子)


▽1回戦
八重山農林
 001 000 0|1
 130 013 ×|8
福岡第一

(七回コールド)
 (八)垣本、親里―岡本
 (福)石橋、久場―岸本
▽三塁打 久貝(八)、久場(福)
▽二塁打 垣本(八)