オオマゴダラが「県蝶」に 検討委で最終候補 年度内に正式決定


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「県の蝶」の最終候補に選ばれたオオゴマダラ(県提供)

 沖縄県を象徴する「県蝶」を決めるための「沖縄県の蝶」選定検討委員会(委員長・宮城邦治沖縄国際大名誉教授)の第2回会合が23日、県庁で開かれ、オオゴマダラを県蝶の最終候補種に決めた。来月中にパブリックコメント(意見公募)を実施し、玉城デニー知事の決裁などを経た上で本年度内にオオゴマダラを県蝶として正式決定する。県蝶の制定は埼玉県に次いで2例目。

 県によると、候補種の選定は(1)豊かな自然環境の象徴(2)親しみやすさや知名度(3)教育的な活用度(4)学術的・生物学的視点(希少性や独自性)―の四つの観点から進めた。オオゴマダラは本島のほか宮古島や石垣島など県内全域に分布しており「選考基準に当てはまるとして満場一致で決まった」(担当者)という。

 検討委員会には宮城委員長のほか生態学や昆虫学、森林生態学の分野から計4人の委員が出席した。

 県蝶の制定に向け、沖縄県の蝶制定県民の会がシンポジウムを開催し、機運醸成を図ってきた。2017年には「はーべーる総選挙」(主催・沖縄県の蝶制定県民の会、琉球新報社、共催・医療法人陽心会)を実施し、候補5種の中からオオゴマダラが1位となった。

 沖縄県の蝶制定県民の会の会長で農学博士の大城安弘さんは「総選挙でオオゴマダラを推す県民の声が大半を占めた。それほど広く親しまれているということだろう。これを機会にほかの希少種にも目が向けられるようになれば」と語った。