キングス終盤本領、4連勝 三遠に98―87 岸本が31点荒稼ぎ Bリーグ第9戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは27日、三遠ネオフェニックス(中地区)と今季第9戦を行い、98―87で勝利した。4連勝となり、通算成績は6勝3敗。西地区で3位につけている。第3クオーター(Q)までは接戦が続いたが、31得点を挙げた岸本隆一を中心にキングスが第4Qで突き放した。三遠は今季開幕10連敗となった。次節は11月2、3の両日、富山県の県西部体育センターで富山グラウジーズと対戦する。

◆岸本、3点弾7本で勝利貢献

 一度入り出したら、止まらない。キングスが誇るスリーポイントシューターの岸本隆一が3点弾を12分の7の高確率で沈めるなど、31点を荒稼ぎ。6アシストも記録する“攻撃マシン”ぶりで、4連勝をけん引した。

 2人の外国人ビックマンに攻め込まれ、第2、第3Qはリードされる場面も多かったキングスだが、岸本が要所で3点弾を幾度も射抜き、食らい付く。3点リードで第4Qに入ると、最後は堅守から流れをつかんで突き放した。

 今季、3点弾が3割を切る試合も多いキングスだが、岸本に呼応し、チーム全体でも48・3%の確率で14本を決めた。高確率を生んだ背景にあるのは、ジャック・クーリーの存在だ。

 「自分の強みを全うするだけ」と攻撃リバウンド10本を奪取。ジョシュ・スコットが不在の中、ゴール下で存在感を発揮するクーリーに、岸本も「心強さしかない。拾ってくれると雑念がなくなる」と頼もしさを強く感じている。

 岸本は攻撃で活躍した一方、チーム最長の34分出場でターンオーバーはゼロ。守備でも4スチールを奪い、高い集中力を発揮した。4連勝にも「フワフワせず、地に足を着けて練習に取り組む」と浮かれず、「自分たちのスタイルを忘れずにやっていきたい」と気を引き締めた。
 (長嶺真輝)


キングス 6勝3敗
 98―87(18―18,22―23,30―26,28―20)
三遠 10敗

 【評】両チームともシュート確率が5割を超え、第3Qまでにリードが12回変わる接戦となった。第4Qに入ると、キングスがゾーン守備を使って相手の得点源であるインサイドの攻撃を抑えて抜け出す。最後はこの日好調の岸本隆一の3点弾などで得点を重ね、キングスが逃げ切った。

◆ゾーン使い流れ

 佐々宜央HC(キングス)の話 守備が1対1で守れない状況があって、ゾーンを使い出してから流れが良くなった。岸本がスリーを決めてくれたのは良かった。並里も2分の2。連戦で疲労感がある中で決められたのは大きい。集中していたと思う。

◆最後、ミス目立つ

 ブライアン・ロウサムHC(三遠)の話 双方とも気持ちのこもったプレーをしていたが、最後にいらないファウルをしてミスが目立った。連敗を抜け出すためには一人一人の努力が必要になる。共通のエナジーを持ってプレーしていくことが鍵になる。