サトウキビの香り最大限に 伊江島蒸留所、極上ラム酒「スプリム」を新発売 ろ過法変える


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新商品「イエラム サンタマリア スプリム」

 【伊江】ラム酒好きにはたまらない商品が誕生! 伊江島物産センター(新城良和社長)の伊江島蒸留所は12日から「イエラム サンタマリア」の新シリーズとして「イエラム サンタマリア スプリム」を発売した。

 イエラムは伊江島産のサトウキビの搾り汁から造られる希少な国産アグリコールラム酒で、オーク樽(たる)で熟成された「ゴールド」とホワイトラムの「クリスタル」の2種類。今年6月に東京都で開かれた「第1回東京ウイスキー&スピリッツコンペティション」のラム部門で国産ラム酒の最高位に贈られる特別賞「ベストジャパニーズラム」を受賞した実績がある。

 「スプリム」はクリスタルと同じホワイトラムで、ステンレスタンクで熟成されるが、ろ過の方法を変更し、サトウキビの香りを最大限に引き出した。甘みとキレが心地よくアルコール度数は50度。12、13の両日、名護市内で開催された「第35回記念やんばるの産業まつり」の会場内で販売され、試飲した客は「50度を感じさせない飲みやすさ」と太鼓判を押した。

ステンレスタンク(後方)で製造された「イエラム サンタマリア スプリム」をPRする浅香真さん(左)と職員=10月24日、伊江村東江前の伊江島蒸留所

 海外では50度のラム酒が一般的で、同社では世界のラム酒に対抗できるよう、同所の設立当時から50度のラム酒の製造を目指していた。スプリムとは最高位を意味し、商品名も製造前から考えていた。

 同所主任の浅香真さんは「ストレートやロックは冷凍庫で冷やしてキリッとした飲み口になる。温度が上がり、香りが広がるのを楽しみながら飲んでほしい」とPRした。

 価格は750ミリリットルで4400円(税込)。伊江港内の同センターやホームページ「伊江もの本舗」オンラインショップで販売する。11月15日から3日間、那覇市の沖縄セルラーパーク那覇で開催される「離島フェア2019」の優良特産品に選ばれた。会場内で販売するほか、伊江村のふるさと納税対象商品になる予定だ。
 (金城幸人通信員)