社会
ひやみかせ首里城再建

「一刻も早い復元に全力」 首里城火災で玉城知事 寄付金口座開設へ準備 「言い表すことできない喪失感」

会見で、火災により全焼した首里城を「必ず復元する」と語る玉城デニー知事=31日午後3時、県庁

  首里城火災を受け、沖縄県は31日、県庁で対策本部会議を開いた。玉城デニー知事は県民に向けメッセージを読み上げ、首里城復元への強い決意を示した。玉城知事は「政府や国内外の関係機関、県民、国民、世界のウチナーンチュの皆さんの協力を得ながら一刻も早い首里城の復元に向けて全力を尽くしていく」と述べた。

  玉城知事は31日にも上京し、1日に首相官邸で菅義偉官房長官に面談するほか、国土交通省や内閣府も訪ね、状況報告と協力を求めることにしている。県内外や海外から復元を支援したいという声が寄せられていることから、県は寄付金の口座開設の準備を進めている。

  玉城知事は31日、韓国訪問の日程を切り上げ帰沖し、正午すぎに首里城に直行した。その後、各部局長を招集した首里城火災対策本部会議で情報把握に努め、万全の態勢を取るよう指示を出した。読み上げた県民へのメッセージでは「言葉に言い表すことのできない喪失感に包まれ、本当に胸が痛む思いでいっぱいだ。しかし、それと同時に琉球王国の象徴であり、歴史と文化の心に彩られた首里城を必ず復元させなければならないという強い思いも湧き上がった」とした。県庁の各部局長に対しては「肝心(ちむぐくる)を持ってあらゆる方面で県民の喪失感に寄り添い、必ず一緒に立て直していくという、真摯(しんし)な取り組みをお願いしたい」と訴えた。

  富川盛武副知事は「全県民ショックを受けて、うちひしがれている。首里城は沖縄のアイデンティティー、心であり沖縄の精神文化だ。県内外、海外のウチナーンチュからも支援したいという声が寄せられている。ちむぐくるを取り戻すという視点から広く対応したい」と強調した。

  対策本部会議後、開いた記者会見で玉城知事は「必ず復元する。復元に向けて、多くの皆さんの力をお貸しいただきたい。そのことに沖縄県は全身全霊で取り組んでいく」と改めて決意を示した。

  玉城知事が読み上げた県民に向けたメッセージは以下の通り。

  本日午前2時47分ごろ、首里城正殿等において火災が発生しました。今後、火災の検証が行われることになりますが、この火災で近隣住民、沖縄県民、関係各所に多大なご迷惑をおかけし、大変遺憾に存じます。
  沖縄県では去る大戦により多くの人命とともに首里城はじめとする貴重な文化遺産や資料の多くが失われました。戦後、首里城を復元したいという思いは県民はじめ多くの人々に受け継がれ、そのたゆまぬ努力の結晶となって復帰20周年を迎えた平成4年、在りし日の姿を再び取り戻したわけです。
  復元された首里城や琉球王国時代に使われてきた染織、漆器などの貴重な文化財は琉球、沖縄が歩んできた歴史文化の象徴として、沖縄県民のアイデンティティーのよりどころとして多くの観光客にも親しまれてきました。
  その首里城の正殿等が今回火災により全焼したのを目の当たりにし、県民をはじめ本当に多くの皆様も大変なショックを受けていらっしゃることと存じます。私自身、韓国での観光経済行政訪問等の日程を急きょキャンセルして沖縄に戻り、首里城へ直行して現場を確認しました。言葉に言い表すことのできない喪失感に包まれ、本当に胸が痛む思いでいっぱいです。
  しかし、それと同時に琉球王国の象徴であり、歴史と文化の心に彩られた首里城を必ず復元させなければならないという強い思いもわき上がりました。政
府や国内外の関係機関、県民、国民、世界のウチナーンチュの皆さんのご協力を得ながら一刻も早い首里城の復元に向けて全力を尽くして参ります。皆様のご理解とご協力を切に切によろしくお願いします。

【琉球新報電子版】



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