県高校総合体育大会の駅伝(男子第67回・女子第36回)は1日、今帰仁村総合運動公園付帯公認マラソンコース(男子42・195キロ、女子21・0975キロ)で行い、男子は北山が2時間18分21秒で2年ぶり11回目、女子は名護が1時間18分55秒で3年連続9回目の頂点に立った。男子の興南は途中棄権となった。優勝校は全国大会(12月22日、京都市西京極総合運動公園陸上競技場発着)への出場権を獲得した。男女上位3位までは全九州大会(15~16日、大分県)に派遣される。
昨年は3区の途中棄権で2連覇を逃した北山だが、今大会は7区間中5区間で区間賞を取る圧巻のレースで王座を取り戻した。
勾配の激しい3、4区を大城昭子監督は「他校は苦戦する」と予想し、全国中学駅伝出場経験のあるエース・上原琉翔に3区を、嘉数純平に4区を任せた。これが勝因となった。
2区の宮里洸はトップから約1分遅れのスタートでも「良いペースで走りきった」。巧みなペース配分で先頭とのタイムを約20秒差まで詰めて3区の上原へ。
ここからが北山の勝負どころ。後半勝負を描く上原が冷静にレースを組み立てていく。3キロ過ぎで先頭の背中を捉えると「一秒でも早く次につなぐ」とギアを上げてトップと約3秒差までに迫った。4区の嘉数は「後半の下り坂が勝負」と好機を待ち、残り1、2キロの下り坂で勢いを付けて抜き去ると、あとはリードを広げて逃げ切った。
全員が新人大会初出場のため、今年は例年より2カ月早い、5月から駅伝に特化した練習に取り組んだ。優勝のために1キロ3分15秒前後で走り抜く特訓を行い、10キロ走など長距離を走り込んだ努力も実ったという。大城監督は「オーバーペースにならず、個々が理想のレース展開だった」と選手らをねぎらった。
(上江洲真梨子)