社会

シャッター開放後、火勢増したか 首里城焼失 県警、配電設備関係調べる

首里城正殿付近を調べる消防隊員ら=2日午前11時1分、那覇市

 那覇市首里当蔵町の首里城火災で、正殿内の異常をセンサーが感知し、警備員が様子を見に北側のシャッターを開けた後に内部の火の勢いが強まった可能性があることが2日、関係者への取材で分かった。警備員は正殿内で煙の充満を確認。シャッターを開けたまま、正殿の南にある奉神門へ行って応援を呼び、消火器を取って5分後に戻った時には黒煙が出るなどして消火はできなかった。県警や那覇市消防局などは2日午前から、がれきの山と化した正殿付近で実況見分を実施した。出火原因の特定を急ぐ。

 火元とみられる正殿の北側付近に配電設備があったことも関係者への取材で判明した。県警は正殿の防犯カメラで炎が吹き上がる様子を確認した。実況見分を進め、出火との関連を調べている。外部から侵入の形跡がないため、放火の可能性は低いとみている。

 首里城を管理する一般財団法人「沖縄美ら島財団」は同日、県指定有形文化財の工芸品や絵画を含む計1075点が保管されている南殿と寄満(ゆいんち)の耐火性収蔵庫を開き、収蔵品保管ケースは焼失を免れたと明らかにした。ただ、寄満収蔵庫内の床はぬれた状態だったという。財団はこれらの搬出を始めており、今後、専門家とともに開封して収蔵品に損傷がないかを調べる。

 シャッターを開けた際に火の勢いが強くなることについて、日本防火技術者協会理事の鈴木弘昭氏は「閉じている建物内では空気の動きが悪いが、開けると熱気流の交換が行われ燃えやすくなる。個人で防ぐことは難しいので早急な119番通報が重要だ」と指摘している。

 実況見分は2日午前10時10分から午後5時ごろの間、約130人体制で実施し、正殿を中心に瓦の撤去などを行った。正殿の瓦などの撤去だけでも早くて数日かかる見込み。3日も午前10時から調査する。



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