琉球新報社 県高校新人体育大会は2日、県内各地で行い、剣道男子個人は宮良陸輝（興南）が、女子は竹下思美（同）が優勝した。重量挙げは男子67キロ級で上原成（沖縄工）がトータル193キロ（スナッチ87キロ、ジャーク106キロ）で、女子55キロ級で與那嶺莉乃（豊見城）がトータル133キロ（スナッチ60キロ、ジャーク73キロ）で栄冠を手にした。相撲は個人無差別級で玉城頼（中部農林）が優勝、団体は中部農林が4連覇した。フェンシングは男子個人フルーレで金城由八（具志川）が、女子は富高里音（首里）が優勝した。ソフトテニスの男子団体は名護、女子団体は八重山が優勝した。
試合時間4分で決着が付かず、男子決勝は延長戦へ。刻々と時間が経過するにつれ、会場を包む緊張感が増した。
延長の9分過ぎだった。前進して圧力をかける比嘉優（興南）に対し、間合いを保っていた宮良陸輝（同）が飛び出る。「フェイントでワンテンポ置き、『これを1本にする』という気持ちで捨て身で飛び込んだ」と力強く面を奪い、計13分8秒に及んだ一戦に終止符を打った。
身長159センチと小柄ながら、自慢の脚力を武器に準決勝まで面、小手、胴を全て奪う多彩な攻めで勝ち進んだ。同校対決の決勝は「（前半は）相手が出てくる所を狙っていたが、手の内を知ってる同士で思ったように決まらなかった」と苦戦。しかし徐々に攻め気を高め、勝ちきった。
小学1年の時、一緒に競技を始めた1学年上の兄・茂明さん（興南）は、今年の県高校総体個人で頂点に立った。今回の優勝を「県総体に向けての通過点」と兄の影を追う。
来年2月の九州大会に向け、技の切り替えが早い県外選手に対抗するため「さらに脚力を付けたい」と意気込む。「上位を狙い、優勝できるようにしたい」と、大きな目標に向けて一つ一つ階段を上っていく。
（長嶺真輝）
