首里城再建願い空手演武 6道場 地域に勇気 


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一日も早い首里城(後方)復興へ力強い空手演武を披露する子どもら=3日、那覇市首里崎山町の崎山公園(大城直也撮影)

 沖縄県那覇市首里にある空手の6道場が3日、同市首里崎山町の崎山公園で、焼失した首里城再建を願う奉納演武を開き、約70人が空手の型を披露した。会場となった崎山公園の高台から臨む首里城を背に勇壮に演じ、空手発祥の地の象徴としても首里城が再び輝くことを期待した。

 崎山公園は琉球国王の武術鑑賞と稽古場で、空手発祥の地を宣言する碑が建っている。1938年には首里第一小学校の児童が正殿前で空手の鍛錬をしたこともあり、首里の空手家にとって首里城は大きな心のよりどころ。琉球王朝祭りでも演武が予定されていた。

 小林流守武館の呼び掛けで6道場が参加。日頃鍛錬を積んできた子どもたちが中心となり、空手を通じて沖縄の人たちを「励ましたい」と演武で思いを伝えた。

 守武館の上間康弘館長は「喪失感から奮い立たせようと開催した。首里城が空手発祥の地を発信してきた面もある。今後は空手を通して首里城再建の力になっていきたい」と力を込めた。