「私は韓国人です。ハグしませんか」 フリーハグで列島縦断した女性が伝えたいこと


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満面の笑みでハグするユン・スヨンさん(左)=4日午後、那覇市の国際通り

 「メディアで見た日本人と実際の日本人は違う」。留学生として来日し、沖縄県内のホテルでも勤務していた韓国人のユン・スヨンさん(25)が日韓友好のために日本列島を縦断するフリーハグに取り組んだ。4日、ゴールとなる那覇市の国際通りに到達し、道行く県民らと抱き合った。

 ユンさんがフリーハグに初めて取り組んだのは2015年。韓国のメディアで見た日本人は、ヘイトスピーチや嫌韓のイメージが強かったが「実際に会ってみると違った」。その後、断続的に全国各地でフリーハグに取り組んだ。今回は10月19日の北海道を皮切りに全国15カ所を回った。

 「私は韓国人です。一緒にハグしませんか?」「Free Hugs 日韓友好」と書かれた紙を掲げて、チマ・チョゴリ姿で国際通りを練り歩いたユンさん。たまたますれ違った県民やSNSで活動を知った人々らとハグをした。元同僚の宮平有さん(21)は「仕事ではユンさんがいると元気づけられた。有言実行できるユンさんを見習いたい」と語った。

 4日午後6時、フリーハグの活動を終えたユンさんは「たくさんの日本人に応援してもらった。日韓関係で大事なのは自分たちの素直な気持ちを伝えることだと思う」と語り、戦後最悪と言われる日韓関係の中で人々のふれあいの重要性を説いた。