首里城愛着 熱い思い 滋賀県の高山さん 通い続けイラスト描く


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 滋賀県守山市職員の傍らイラストの鳥瞰(ちょうかん)図を手掛ける高山尚道さん(56)は1996年に首里城を描いて以来、沖縄に通い詰めている。2015年には首里城全体や周辺を描き、作品が首里城公園の首里杜館ビジターロビーに展示されたこともある高山さんは「熱心に通ったファンの1人として正殿の再建を願う」と語る。

2015年当時の首里城のイラスト

 高山さんは趣味と仕事を兼ねて建物のスケッチをしている。15年に首里城を描いたのは戦後70年に合わせ、戦争で破壊される前の1945年の想像図を描くための基礎にした。

 焼失直後、県内で別のイラストを描くためにたまたま来県したが、首里城には近づけなかった。イラストを描くために足しげく通ったため「受け入れられない」と龍潭(りゅうたん)付近から見上げることしかできなかった。

 15年当時の首里城は写真などで正確な位置関係を把握することはできるが、高山さんのイラストも位置関係を正確に捉えている。イラストには観光で訪れる人々やバスを柔らかで、ぬくもりあるタッチで描いており、懐かしさも感じる。

高山尚道さん

 首里城に何度も通い、全域を描いた高山さん。「首里城の全てがなくなったわけではない。正殿周辺は焼失したが、全域としては健在だという認識だ」とイラストを示してみせた。

 イラストは次のサイトで見ることができる。

https://tentenkobe.amebaownd.com/

(仲村良太)