最終ライン突破できず 決勝で敗れた普天間高 全国高校サッカー沖縄県大会


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前原―普天間 後半、自陣ゴール前でボールをクリアする普天間のDF髙良京司(左)(大城直也撮影)

 コイントスで風下を取り、強い向かい風をしのいでの後半勝負を選択した普天間。右ウイングの仲宗根李明を起点に攻めるが、低く構えた前原の最終ラインを突破できない。逆に前半23分に先制点を奪われた。

 「マークの受け渡しミスでの失点。だから後半の立ち上がりが勝負だった」(髙良京司ゲームキャプテン)。MF仲村清之介がパスを供給する中、後半5分すぎ、右サイドから仲宗根のクロスにMF宮里龍渡がヘディングシュート。「GKの動きを見ていた」と浮かせたが、追い風の影響かクロスバーにはじかれる。入れば流れが大きく変わる惜しい一本だった。

 その後は視野を広げて何度も仕掛けたが、FW渡慶次悠作へのマークは激しく「簡単に前を向かせてくれなかった」。ロスタイムにつかんだコーナーキックの好機。時間を割いてきたセットプレーで同点に持ち込むため、GK金城李来を含む全員がゴール前で構えた。だが、クリアされて追加点を奪われた。宮城一茂監督は「最後のプレーに後悔はない。選手たちの活躍は今季で最も素晴らしかった」とたたえた。

 試合後、泣き崩れた選手らは応援団に笑顔であいさつしたが、その後はまた目を赤くしていた。髙良は「ボールの質や1対1などもっとできる部分はあった」と反省もあるが「後悔はない」ときっぱり。渡慶次は「後輩には俺らが逃した優勝をつかんでほしい」と託した。

(嘉陽拓也)