秋風爽やか ひやみかちなはウオーク みんなでゆったり町巡り


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太陽と風を感じながら、那覇路を満喫する参加者=10日、那覇市久米の福州園付近(ジャン松元撮影)

 10日に那覇市内で開催された「ひやみかちなはウォーク2019」で、参加者は普段車で通り過ぎる道をゆったりと歩いた。都会の中の自然や沖縄が誇る宝に気付いた人、思い出の場所を歩いた人。それぞれが那覇の魅力を再発見した。障がいがあっても散策を楽しんだ参加者もいた。

 午前7時前、スタート地点の沖縄セルラースタジアム那覇に集まった参加者はしまくとぅばのラジオ体操で体をほぐした。浦添市立神森小学校1年の徳嶺紘太郎さん(6)は父の庄一郎さん(40)を誘い、30キロの「なはうふまーい」に初挑戦。「最後まで歩く!」と元気にスタートし、前を歩く大人たちを追い抜いていった。

 市識名にある大石公園の給水所では、公園内で飼育されているヤギのカホとマリも参加者を出迎えた。「かわいい~」と歓声が上がる。「食べるんですか」と質問された同公園ヒージャー愛好会の末吉栄庸(しげのぶ)さん(43)は「違いますよ!」と即座に否定。地域の子どもらの情操教育で飼育しているという。同公園は緑も豊富だ。市内から参加した福原飛鳥さん(38)は「那覇も意外に緑が多いと知り、愛着が湧いた」と話した。

 嘉数芳明(よしあき)さん(40)、瑞香(みずか)さん(39)夫妻は昨年、国宝に指定された「玉陵(たまうどぅん)」を訪れた。「県民だけど初めて中に入った。琉球王国時代から今もきれいに残っているのはすごい」と感心していた。

 同級生同士でまちぐゎー(商店街)散策を楽しんでいたのは、いずれも45歳の仲真良桂(りょうけい)さんと諸見里安則さん。中学生の頃によく通ったという平和通り、むつみ橋通り周辺を歩きながら思い出話に花を咲かせた。「むつみ橋通りは風景が変わっていなくて、懐かしかった」とほほ笑んだ。