琉球銀行(川上康頭取)は、行員が2018年3月まで着用していた冬の制服をフィリピン・ビクトリアス市に寄贈した。12日、沖縄県那覇市の琉球銀行本店で贈呈式が開かれ、同市のフランシス・フレデリック・パランカ市長が「学生の実習着などに利用する。琉球銀行とビクトリアス市の友好のシンボルになる」と感謝を伝えた。
寄贈されたのは制服一式(ブラウス・ベスト・スカート)2256組、スカート430枚、ジャケット228着、リボン50本、マタニティ用制服33着。約20年使用した制服の寄贈先を探していた琉球銀行を、NPO法人レキオウィングス(安和朝忠理事長)が仲介し、ビクトリアス市に寄贈することが決まった。制服は貧困家庭への寄付や、災害時の予備着としても活用される。
琉球銀行の金城棟啓会長は贈呈式で「沖縄のサンゴをモチーフにした鮮やかな制服は、フィリピンの気候にも合うだろう」と話した。
同市は14年10月から国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業の一環で、南城市をモデルに持続可能なまちづくり「アグリエコツーリズム(AET)」事業に取り組んでいる。寄贈を受けた制服は、同事業で取り組んでいる有機農法などの農業研修にも使用される。