過去最多の企業数となった沖縄大交易会 来場者が指摘する改善点とは…


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会場内に設置されたブースで商談を進める出店企業とバイヤーら=14日午前、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 過去最高の出展者とバイヤーが参加し、会場も拡大して始まった第7回沖縄大交易会。初日の14日、自国にない売れ筋の商品を求めるバイヤー、全国、海外への販路拡大を目指す出展者が活発に商談を行い、会場は活況を呈した。大交易会に合わせて新商品を開発してPRする企業など一大イベントとしての定着ぶりも感じられ、大交易会の規模や体制を評価する声が聞かれた。一方で、商談のマッチングの在り方や会場の利便性に注文を付ける参加者もいた。

 海鮮の冷凍食品などを扱う利宝(台湾)の楊翔麟氏は、地元にない海鮮やスイーツを求めて参加した。「昨年も参加したが、今年は出展企業が増えたのが良かった。いい商品を見つけて台湾で売り出したい」と期待を込めた。

 アジア各地でレストランやラーメン店を経営するロッディーデッ(タイ)のシティチャン・ブッティポーンクン氏は「希望した内容と合わない商談先がマッチングされることがあり、もう少し調整できるとありがたい」と要望した。

 日本食の海外輸出を手掛ける宇治原振商(大阪府)の宇治原淑行社長は「全国、世界から沖縄に人、モノが集まり、商談できるのはいいことだ」と評価した。一方、会場について「世界から人が集まるのに空港からのアクセスが悪い。雰囲気のいいホテルを使うなど会場も工夫すれば商談の意欲も高まるのではないか」と述べた。

 農産品加工会社の家縁農産品(台湾)は、桑の実の加工品などを日本に売り込もうと初出展した。李哲翰社長は「数社と商談して輸入に興味は持ってもらえたが、成約には至っていない。ただ、どんな商品が日本で好まれるかなどを聞くことができ、今後の参考になった」と語った。

 石垣牛の生産から加工、販売まで手掛けるゆいまーる牧場(石垣市)は、レストラン1300店舗を経営する香港のバイヤーと商談。山田友之輸出業務統括は「県産和牛やハンバーグなどの加工品に興味を持ってもらい、反応は良かった。大きな成果につながる可能性を感じた」と強調した。

 関連イベントの「Like OKINAWA いいもの市」に、モズク商品を中心に出展した勝連漁協(うるま市)の古堅勧氏は「商品の見積もりがほしいなどの引き合いや、モズクの調理方法の質問などを多く受け、感触はいい。沖縄の特産品を県外、海外に発信したい」と意気込んだ。