キングス、大差で連勝 滋賀に81-45 デビュー戦で強烈なインパクト放った選手は…


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは17日、沖縄市体育館で滋賀レイクスターズ(西地区)と今季第15戦を行い、81―45と圧勝で2連勝を飾った。

 通算成績は10勝5敗で西地区2位。前半だけで3点弾を11本を沈め、31点差を付けたキングスがそのまま大差で勝ちきった。45失点は今季最少。

 次節は12月7、8の両日、神奈川県の川崎市とどろきアリーナで中地区首位の川崎ブレイブサンダースと対戦する。

フェルプス、上々デビュー 好守で献身的な動き

第4Q ブロックショットを決め、高い守備力を見せるキングス新加入のユージーン・フェルプス(右)=17日、沖縄市体育館(又吉康秀撮影)

 体を張った守備、高いブロックショット、力強いドライブ―。故障者リスト入りしたジョシュ・スコットの穴を埋めるべく、新加入したユージーン・フェルプスが、デビュー戦で強烈なインパクトを放った。

 先発出場し、2分すぎに正面からミドルシュートを冷静に沈め、初得点を挙げた。高い身体能力を武器に果敢なドライブやゴール下でのパワープレーも見せ、13得点、8リバウンドと活躍。アウトサイドへのパスの意識も高く、今試合でチームが12本の3点弾を決める一因にもなった。

 状態は80%ほどと言うが、自身が「マルチなポジションを守れるから、(タフな守備が持ち味の)キングスにフィットする」と言う通り、1対1では最後のシュートチェックまで目いっぱい腕を伸ばし、手を抜かない。身長198センチでインサイド選手としては小柄だが、ウイングスパン(両手を真横に広げた時の幅)は212センチと腕が長く、ブロック3本を記録した。

 「ブロックにたけているし、攻撃でパス回しの起点ができたことは大きい」と評価する佐々宜央HC。今後の起用法については「ユージーンは中も外もできるので、機動力のある相手だとラインアップに入ってくる」と見通した。

 ホームの声援を「今まで7カ国でプレーしてきたが、一番熱狂的」と満足そうに語るフェルプスは「コンディションを整え、次戦も全力で戦いたい」と気合を入れた。
 (長嶺真輝)

新天地の滋賀でベテランの役割 狩俣「経験生かしたい」

キングス―滋賀 第2Q、激しい攻防を繰り広げるキングスの岸本隆一(左)と滋賀の狩俣昌也

 今季滋賀レイクスターズに移籍した狩俣昌也=興南高、国際武道大出=が、新天地で活躍を続けている。

 キングスや2季主将を務めた三河などを経て、プロ8年目の31歳は「若い選手が多く、自分の経験をチームに生かしたい」とベテランの役割を見詰める。

 滋賀は現在5勝11敗で西地区最下位。今季もまだ序盤で「アジャストするのがすごい大変。まだガードとして選手たちの特長を出せてない」と自身のプレーに課題を残すが、チームとしては「いい方向に向かっている」と手応えを感じている。

 目標とするチャンピオンシップ(CS)出場を目指し「守備や経験の面でチームに貢献していきたい」と力強く語った。


キングス 10勝5敗
 81―45(26―7,21―9,16―16,18―13)
滋賀 5勝11敗

 【評】前半で3点弾を15分の11の高確率で沈めたキングスが、31点差を付けて大量リードを奪う。持ち味のタフな守備も序盤から機能し、第1、2Qとも滋賀を1桁得点に抑えた。後半は滋賀の3点弾が決まる時間帯もあったが、終始ハードなプレーを貫いたキングスが大差で勝利した。
 

楽な3点弾打たせず

 佐々宜央HCの話 フェルプスが入って、攻撃は未知数なところがあったけれど、序盤で流れを持ってこられたのは大きかった。守備は楽な3点弾を打たせないことをやり続けられた。

後半、日本人頑張った

 ショーン・デニスHC(滋賀) 高確率でシュートを決められたのに対し、修正できなかった。後半は日本人選手が頑張り、3点弾を9分の1に抑えることができた。