宮城、大河氏推す声も 照屋氏引退表明 社民県連、内部から反発強く後継調整長期化へ


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 社民党県連は16日、那覇市内で執行委員会を開き、今期限りで引退することを表明している照屋寛徳衆院議員(74)=沖縄2区=の後継について議論したが、結論は出ず継続協議となった。県連幹部などでつくる選考委員会は北中城村長の新垣邦男氏(63)の擁立を決めているが、手続きなどを巡り党内からの反発が依然根強い。打開策として、この日の会合では、委員の一人から宜野湾市区選出県議の宮城一郎氏(52)と、うるま市区選出県議で委員長の照屋大河氏(48)の2氏を軸に選考のやり直しを求める意見も出たが、正式な提案として合意されなかった。

 出席者によると、宮城氏、大河氏について委員から異論は出なかったが、組織として新垣氏擁立を決めた経緯もあり、近く、新垣氏に改めて意向を確認することも決定した。新垣氏の意向によっては人選を巡る混乱の度合いはさらに深まりそうだ。今後、宮城、大河両氏を軸に選考が進むかも不透明な情勢で、事態は長期化の様相を呈している。

 新垣氏の擁立は、選考委員会が今年6月に決め、新垣氏本人にも出馬を打診していたが、執行委員会への報告が遅れたことなどに県連内から批判が噴出したほか、県連書記長の仲村未央氏(47)を含め、党内から候補者を擁立すべきだとの意見が根強い。一方、仲村氏はこの日の会合で、来年6月の県議選への出馬を正式に報告した。