東京パラリンピックの陸上男子車いすT52で代表に内定し、沖縄に戻った上与那原寛和(SMBC日興証券)は、那覇空港に待ち構えていた後援会関係者らからの祝福に笑顔で応えた。ドバイでのパラ陸上世界選手権を終えて、すぐに帰国し、17日の大分国際車いすマラソンに転戦した。連続したレースで表情には疲れも見えたが「東京パラで表彰台に上がりたい」と力強く目標を掲げた。上与那原と共に大分国際車いすマラソンに出場し、女子T34/53/54で日本新記録を2分17秒更新した喜納翼(タイヤランド沖縄)も空港で家族らに迎えられた。
上与那原寛和との一問一答は次の通り。
―世界選手権を振り返って。
「400メートルは5位から4位への繰り上げがあり、自力ではなく、及ばなかった部分もあった。最後の1500メートルでは日本勢が表彰台を独占して、いいメダルが取れた」
―課題は。
「スピードを強化して持久力を上げないとこれからは難しいレースになる。全体的に競技レベルが上がっている。今回は収穫もあった。そこを捉えながら東京パラリンピックに挑みたい」
―東京に向けて。
「これまでのパラリンピックでは北京でメダルを取れたが、その後のトラック競技では取ることができていない。東京では表彰台に上がりたい」
―年齢についてどう考えているか。
「48歳という年齢は、競技をやっている分には関係ない。実際に自分より年齢が上の選手もいる」
―沖縄に戻っての感想は。
「ほっとしている。今は疲れていて、少し休みたい。沖縄そばを食べたいですね」
―4大会連続の出場になる。
「出られる限りは続けていきたい。大きな舞台に立つことで、後輩らにも刺激を与えて、夢と希望を持ってもらい、あきらめない気持ちを伝えていきたい」
―パワーの源は。
「たくさんの人に応援されていることです」