サトウキビ食害 宮古3島で確認 病害虫対策協 早め防除を


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ツマジロクサヨトウによる食害=11日、宮古島市下地

 【宮古島】宮古地区病害虫対策協議会と宮古地区さとうきび技術員会は11日、6月に鹿児島県で初めて発見され8月には宮古島市内の飼料用トウモロコシで見つかっていた害虫ツマジロクサヨトウのサトウキビへの食害が、10月下旬から市内で確認されていると発表した。通常の農薬で防除可能で、農家に早めの防除を呼び掛けている。

 那覇植物防疫事務所が特定しているのは宮古島、池間島、伊良部島の3カ所で、食害は全て今年の夏植え。柔らかい葉を好んで食べるとみられ、左右対称に穴があくような形の食害が特徴。協議会によると、特別な薬剤を使用する必要はなく、ただちに生産量に影響が出る可能性は低いという。今後は発生動向を注視していくとともに、農家への注意喚起と防除を指導していく。

 ツマジロクサヨトウの幼虫は顔に逆Yの字の線があり、尻に四つの突起がある。発育限界温度が10・9度であるため、宮古島では冬でも成長する。サトウキビやトウモロコシ以外に、タバコ、トマト、インゲンマメ、カボチャなど80種類以上に食害をもたらすという。