主力が抜け、けが人も…トラブル続きの中貫いたものは? FC琉球最終戦黒星で14位


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 サッカー明治安田J2の最終節、FC琉球は24日、山梨県の山梨中銀スタジアムでヴァンフォーレ甲府と対戦し、0―2で敗れた。通算成績は13勝10分け19敗の勝ち点は49。J2初年度は22チーム中14位でリーグを締めた。

 「J2の厳しさを突きつけられた1年だった」。樋口靖洋監督は最終戦後にそう言葉を漏らした。主力が抜け、けが人も出るなどトラブル続きだった。だが目指すものは変えなかった。ボールを保持しながらピッチを大きく使い、相手守備のずれをつくる。ゴールに向かい続ける「攻撃的サッカー」を貫き続けた。

 J3時代よりも10試合多い42試合。創設16年で初めて立った舞台はあまりにも長かった。「多くの失点をし、多くの試合を落としてきた」と樋口監督は振り返る。攻撃的なスタイルはカウンターなど相手の決定機に直結する“もろ刃の剣”でもある。80失点はリーグで最も多かった。

 最終節の甲府は堅いブロック守備を敷く強豪で、カウンターからゴールを何度も脅かされた。2失点は当然でもある。課題は多いが22チーム中14位で残留し、最低限の目標は達成できた。

 J22季目に突入する。相手にとっては初見ではなく、開幕4連勝と今季のような好スタートを切るのは、ハードルが高くなるだろう。逆を言えばJ2で戦える実力が証明された今、精度を上げれば最高峰の「J1」はそう遠くない未来かもしれない。チーム1の点取り屋へと成長した上門知樹は「試合を見返すといろいろと決め切れるシーンもいっぱいあった。もっと突き詰めていけたら」と語っていた。


(2)中銀スタ(甲府2勝)
 甲 府 20勝11分け11敗(71)
  2―0(1―0,1―0)
 琉 球 13勝10分け19敗(49)
 ▽得点者 【甲】 曽根田2(6)
 ▽観客 11352人

積み重ねを表現できた

 樋口靖洋監督(琉球)の話 ボールを握って攻撃的なサッカーをする。ある意味42試合の積み重ねを表現できた。だが最後までやり切れず、カウンターを抑えられずに2失点した。まだまだ甘さはある。来季は良いシーズンになるように頑張りたい。