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さまざまな感情が交錯 映画「国家が破産する日」

 福引で1等が当たった。豪華賞品を手に、むなしさで泣きたくなった。40歳の大台を迎えた今年。40歳を超えると、税金が上がるらしい。健康診断の結果に、初めて「再検査」の文字。うまくいかない恋愛。今年ため込んだ嫌な事を数えるときりがない。神様! 福引の1等くらいでチャラにしないで! でも、泣きたい気持ちと同時になんか笑えた。人生は常に悲哀に満ちた物語だと改めて思う。物語は、むなしさにあがく人の存在でどんどん面白くなる。

 1997年、韓国は「国家が破産する日」を迎えた。「通貨危機」という国家の一大事に、何億という人々の人生が翻弄(ほんろう)された。そして、彼らは激動の物語を紡ぐ。本作は、実話を基にしたスリリングなエンターテインメント映画。

 あえて通貨危機を国民に知らせず、富裕層の存続のために手を尽くす政府。やりたい放題のアメリカ。危機を察知し、利用し、もうける策士。国のいいなりの報道機関。簡単にだまされる国民。怒り、悲しみ、ほくそ笑み、さまざまな感情が入り乱れる物語に興奮が止まらない。
 (桜坂劇場・下地久美子)



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